研究共同プロジェクト
BDR センタープロジェクト
生命機能科学研究センターでは、多様な専門性をもつ研究者が集うセンターの強みを生かし、研究室や分野の枠を越えた連携を促進する「センタープロジェクト」を展開しています。各プロジェクトでは、共通の研究テーマのもと、異なる知識・技術・発想をもつ研究者が協力し、それぞれの専門性を融合することで、新たな研究の展開や、より高い研究成果の創出を目指します。
Transition Code プロジェクト
本プロジェクトは、多数の細胞からなる生命システムが、発生・成長・老化の過程で示す大きな状態変化(=ステージ遷移)の仕組みを明らかにすることを目指します。そのために、分子、細胞、組織、個体といったさまざまな階層の情報に加え、遺伝子の働きや細胞・組織にかかる力などの情報を、時間と空間の両面から統合的に計測・解析する新しい技術体系を開発します。さまざまな時間スケールで進む生命システムのステージ遷移を支える共通の原理を明らかにし、将来的にはその変化を予測し、制御することを目指します。(プロジェクトリーダー:平谷伊智朗)
AXバイオロジープロジェクト
AIやデータを最大限に活用した、新しい生物学研究のスタイルを作り上げることを目指しています。具体的には、BDRの研究競争力の源泉であるAI・データマネジメント・実験の自動化という3つの技術を組み合わせた独自の研究基盤を構築し、研究をより効率的・高度に進める仕組みを整えてハイインパクトな成果の創出に取り組みます。(プロジェクトリーダー:高橋恒一)
オルガノイドプロジェクト
本プロジェクトは、ヒトiPS細胞や幹細胞などから造る3次元の臓器様組織「オルガノイド」の作製・培養技術の開発を推進します。オルガノイド作製・培養技術を支える発生学・幹細胞学の基礎研究を深めるとともに、AI・自動化技術、医療、創薬、産業界との連携を進め、研究を相互に発展させる仕組みの構築を目指します。これにより、オルガノイド作製技術の進歩を加速させ、病気の仕組みの解明、薬の開発、再生医療などへの応用につなげることを目指します。(プロジェクトリーダー:高里実)
Life-Cycle Redesign プロジェクト
本プロジェクトは、生き物のライフサイクル (誕生、成長、成熟、老化) を自在に制御する方法を探索します。私たちは、生殖、生物時計、代謝、臓器どうしの連携などに注目し、生命活動を動かす「操作可能な単位=生命のモジュール」を探します。そして、それぞれのモジュールを操作したときに体全体がどのように変化するのかを明らかにし、必要な機能だけを選択的に高めるための新しい方法の開発を目指します。(プロジェクトリーダー:宮道和成)
Material Code of Life (MCoL)プロジェクト
本プロジェクトは、生命の「物理化学的な材料特性」に焦点をあてます。生命現象は、細胞や組織の粘弾性、力学的応答など、生体組織の物理化学的な特性によって維持されますが、遺伝子/タンパク質/代謝物がそのような生命の物質的な材料特性をどのように制御しているのか、未だ詳細はわかっていません。本プロジェクトでは、生体組織の多様な材料特性を測定する技術を開発し、これらの材料特性が、膨大な数の分子の集合からどのような機構によって生み出され、発生・組織の維持・老化といった生物学的現象をどのように制御するのかを解明します。(プロジェクトリーダー:YOO Sa Kan)
2024年度末で終了したプロジェクトの概要
DECODEプロジェクト(2019年4月〜2024年3月)
本プロジェクトは、最先端の計測技術と人工知能の力を用いて、変化していく細胞の様子を観察・解析することで、細胞の現在の状態を推定し、将来の状態を予測し、操作する技術(DECODE技術)の開発を目指しています。
QMINプロジェクト(2019年10月〜2024年3月)
休眠は、哺乳類が自然に備えた省エネ機構であり、発生・成長・老化に至るライフサイクルや長寿にも影響を及ぼすと考えられていますが、その原理はまったくわかっていません。本プロジェクトでは、休眠現象を「解く」・「操る」・「作る」という3段階で研究し、「休眠の理解」から「休眠の応用」までの橋渡しの実現を目指します。
構造細胞生物学プロジェクト(2019年10月〜2024年3月)
細胞内では、タンパク質やDNA, RNAなどの生体分子が集合し、多種多様な複合体や、それらが積み重なった多階層の構造体を形成して生命機能を支えています。しかしながら、これらの複合体や構造体の構造や作用機序には未知の部分が多く残されています。本プロジェクトでは、この「分子以上、細胞未満」の領域にアプローチする技術を開発し、分子と細胞の間のギャップを橋渡しし、生命の理解を目指します。
研究自動化プロジェクト(2019年7月〜2024年3月)
生命科学の世界的拠点である理研BDR における様々な研究課題における自動化の知見を蓄積し、広く展開することを目指すプロジェクトです。実験自動化および研究プロセス自動化に関するAI ・IT・ロボティクスなどの技術基盤が飛躍的に発展しています。本プロジェクトでは具体的な自動化対象を提案・検討・実装するとともに、科学的知識を自律的に発見するAIやその基盤技術の研究開発も実施します。
Stage Transitionプロジェクト(2020年6月〜2024年3月)
生物は、胚発生から生後成熟、成体恒常性維持、疾患、老化に至るまで、ライフサイクルの中で幾度も大きなステージ遷移を遂げていきます。本プロジェクトでは、既知のステージ遷移のメカニズムの解明、新たなステージ遷移の発掘、そして、これらの解析に資する新規の技術開発及び理論構築を推進し、将来的なステージ遷移操作への道を拓きます。
連携センター
理化学研究所では、企業と研究所がもつそれぞれの強みを活かし、基礎研究から実用化研究まで一体となって研究開発を推進する制度「産業界との連携センター制度」を設けています。中・長期的な研究課題を設定し、理研と企業が共同で新しい研究領域を創出するとともに、理研と企業双方の文化を吸収した人材の育成をはかります。
神奈川県 科学技術政策大綱推進事業
理研組織横断連携プロジェクト
ライフサイエンスの横断的取組による超高齢社会課題解決への貢献(老化プロジェクト)
このプロジェクトは、脳機能、免疫、組織恒常性、細胞老化、代謝制御など様々なスケールにおける老化を対象とし、これらの研究を分野横断的に緊密に連携して行うことで、統合的に個体としての老化を理解することを目指します。これにより、近年の高齢化社会における医療を含めた技術の基盤となる知見を提供し、未来の持続可能な社会をつくることに貢献します。(本プロジェクトは2022年3月に終了しました。)



